お役立ち情報
乗用エレベーターとは
乗用エレベーターとは、人の輸送を主な目的とするエレベーターのことです。
設置されている建物は多岐にわたり、マンションやオフィスビル、商業施設、宿泊施設に加え、駅や病院など、様々な場所に設置されています。
時間と労力を大きく節約出来る為、エレベーターは現代の都市生活に欠かせない設備です。
エレベーターは非常に便利な設備ですが、その安全性についてはどうでしょうか。
建築基準法令で規定されている基準
建物に設置されるエレベーターの安全性の確保のために、建築基準法令で規定されている基準があります。
規定されている基準は、構造基準と検査基準に分かれています。
構造基準とは、エレベーターの設計・製造・設置段階における構造方法等の基準になります。
構造上主要な部分や、かごなど各箇所に基準が定められています。
検査基準とは、設置後の使用・維持管理段階における検査の基準になります。
検査項目は多岐にわたり、各項目に基準が定められています。
この基準に適合するか検査することを「法定検査」といいます。
法定検査では、法令に基づく資格者「昇降機検査資格者」が検査を行い、その結果を特定行政庁に報告しなければなりません。
建物所有者には、エレベーターの法定検査を1年に1度行うことが義務付けられています。
設置後安全に使用する為に必要なこと
部品ごとに耐用年数が異なる為、定期的にエレベーターメンテナンスをすることが重要です。
専門的知識をもった点検員のメンテナンスでは、部品の劣化や消耗状態の確認をします。
また、正常な動作を維持するために各箇所の掃除や注油を行います。
点検員の指摘により、劣化や摩耗した部品の交換を行うことで、エレベーター全体の故障や機能不全を防ぐことが出来ます。
設置後、常に安全な状態で利用していただくためには、適切な維持管理が必要です。
安全性を強化した基準を満たすエレベーター
建築基準法令で規定されている基準は、数十年前から現在に至るまでに改正されています。
改正時に既に着工されていたエレベーターについては、現在の改正基準への適合は義務付けられていません。
ですが、現在製造される乗用エレベーターは、過去に発生した事故や災害を踏まえ改正された構造基準を満たしており、より高い安全性が確保されています。
安全性を強化した基準を満たすエレベーターへの改修やリニューアルをしていただく事を、国も積極的にすすめています。