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油圧式エレベーターの構造
~作動油の重要性~

今回は、油圧式エレベーターの作動油の重要性について解説いたします。
制御盤と油圧パワーユニットが連携して作動油を制御することで、エレベーターが効率よく稼働しています。
油圧式エレベーターの動力源となる作動油について、理解を深めていきましょう。

作動油の種類

作動油の種類は豊富ですが、エレベーターでは通常、粘度が「32」か「46」の油を採用します。
油温が変化することで、粘度が変わるため、油温変化に影響を与える制御方式や使用環境を考慮して作動油の粘度を選定する必要があります。

制御方式

「流量制御式」「インバータ制御式」「ハイブリッド制御式」に大別され、流量制御式においては油温上昇が大きく、インバータ制御式とハイブリッド制御式では極めて小さく抑えられます。

作動油が機械に及ぼす影響

作動油を圧送するためのスクリュウポンプは、粘度変化で効率が変わります。
また、パワーユニットと油圧ジャッキ間を作動油が循環する際に、不純物が混入し劣化が進行します。
劣化した作動油を使用し続けると、さまざまな部品の摩耗が加速し、乗り心地の悪化や電力消費の増加に直結します。

作動油は動力の供給源として機能するだけでなく、多くの機器や部品の性能にも大きく影響を与えます。
そのため、定期的な点検を行い、作動油の状態を適切に維持・管理することが重要です。