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マシンルームレスエレベーターの構造~巻上機について~

通常、巻上機を選定する際は、建物の構造や用途など、さまざまな条件を総合的に考慮し、最適な機種を決定します。
MRL(マシンルームレス)エレベーターの場合、主要な装置を昇降路内に収めるためのスペースが必要となります。
今回は、MRLエレベーターに適した巻上機の特徴について理解を深めていきましょう。

小型・高効率・低騒音・高トルク

MRLエレベーターに設置する巻上機には、小型・高効率・低騒音・高トルクを特徴とする特別な構造が求められます。
トルクとは、モノを回そうとする力のことで、回転の強さを表します。
トルクが大きいほど、重いものをゆっくりでも確実に回すことができ、その結果、滑らかで安定した動作が可能になります。

ギアレス巻上機

ギアレス巻上機は、駆動源に永久磁石同期モーター(PMモーター)を採用していることが特徴です。
このモーターはコンパクトでありながら高トルクを発揮するため、MRLエレベーターに最適な設計となっています。

巻上機の設置場所

MRLエレベーターでは、昇降路内やピットを巻上機の設置場所として想定します。
昇降路内に設置することを想定して設計された巻上機には、厚みを極限まで抑えた薄型タイプがあります。
一方、ピット内設置を想定した巻上機は、高さを抑えたコンパクトな設計が特徴です。

MRLエレベーターにおいては、建物の構造や用途に加え、設置スペースの制約も考慮した上で、最適な巻上機を選定することが重要です。