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火災管制運転とは


エレベーターには、通常運転以外に「管制運転」と呼ばれる特別な運転モードが複数あります。
これらの機能は、非常時に利用者の安全を守るとともに、災害によるエレベーターの故障を未然に防ぐために設けられています。
今回は、数ある管制運転の中から【火災管制運転】に焦点を当て、その機能について詳しくご説明いたします。

火災管制運転

感知器や手動発報によって火災信号が検知されると、自動火災報知設備と制御盤が連動設定されている場合、エレベーターは自動的に火災管制運転へ切り替わります。

火災管制運転の動きについてご説明します。

1.呼び登録および登録済みの行先階をすべてキャンセルします
2.あらかじめ設定されている避難階(通常は1階)へ直行します
3.避難階へ到着後、扉を開き乗客へ避難をうながします
4.一定時間経過後、自動的に扉を閉め運転を休止します

この動きにより、乗客がエレベーター内に閉じ込められる事態を未然に防ぎます。
※火災管制運転の機能を備えたエレベーターに限ります

火災発生時にエレベーターを使用しての避難は非常に危険です。そのため、一般的な乗用エレベーターを避難の際に使用することは原則禁止としています。
たとえ普段からこのことを理解していても、非常時には冷静な判断が難しく、ついエレベーターを利用しようとする場合があります。
しかし、こうした行動による二次被害を防ぐために、避難階停止後のエレベーターは運転を休止する仕組みになっています。

次回は【冠水管制運転】について詳しくご説明する予定です。