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昇降路の頂部と下部の空間について
2025年9月10日
エレベーターが走行する垂直の空間を昇降路といいますが、その頂部と下部には「決められた高さの空間」をつくる必要があります。
頂部空間は「オーバーヘッド」、下部空間は「ピット」と呼ばれています。
今回はこのふたつの空間について、詳しく解説いたします。
オーバーヘッドとは
エレベーターが停止する最上階の床面から、昇降路の天井までの空間を「オーバーヘッド」と呼びます。
この空間は、エレベーターのかごや吊り合い重り(カウンターウエイト)が最上階に到達した際に、それらが昇降路の構造物と接触しないように設けられています。
オーバーヘッドの高さはエレベーターの種類によって異なりますが、一般的には数メートル設けられています。
ピットとは
エレベーターが停止する最下階の床面から、昇降路の最下部までの空間を「ピット」と呼びます。
ピットの深さがどの程度必要かは、エレベーターの定格速度によって異なります。
一般的なマンションの場合、1.2メートルから2.1メートル程の深さが必要となります。
このピットは、地下にあるという構造上、冠水時などには水が溜まってしまうことがあります。
溜まった水を放置すると、さまざまなトラブルの原因となる可能性があります。
次回は、ピットが冠水した際の適切な対処方法について詳しくご紹介いたします。