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ピットに水が溜まった場合の適切な対処方法
2025年9月18日
エレベーターのピットに水が溜まる原因は、主にふたつあります。
まずひとつめは、大雨や豪雨時に排水が追いつかず、地上からピット内へ雨水が流れ込むことで「冠水」してしまうケースです。
ふたつめは、地下に浸透した雨水や地下水が、ピットを囲むコンクリートのひび割れや接合部の隙間から「浸水」し、徐々に水が溜まってしまうケースです。
今回の記事では、このふたつのケースを例に挙げ、それぞれに適した対処方法について詳しく解説いたします。
冠水時の対処
排水ポンプを使用して排水作業を行い、ピット内に溜まった水を抜き取ります。
ポンプで抜き取れない水は手作業で拭き取り、その後自然乾燥させます。
浸水時の対処
結合部の隙間以外に、浸水の原因となるひび割れがないかどうか、ピット内を入念に調査します。
その後、浸水箇所に止水材を注入し、確実に止水する工事を実施します。
エレベーターの種類によって異なりますが、ピットには運行を支える重要な機器が設置されているため、冠水や浸水した状態のまま放置すると機器の腐食やエレベーターの故障を引き起こす恐れがあります。
また、バクテリアの繁殖により異臭が発生することもあり、エレベーター以外のトラブルを引き起こす可能性もあります。
定期点検でピット内の冠水や浸水が確認された場合は、それぞれの状況に応じた適切な対処を行い、故障やトラブルの未然防止に努めることが重要です。