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エレベーターの歴史
エレベーターの起源
エレベーターの起源は、紀元前236年、古代ローマ時代まで遡ります。
滑車にロープをかけ、人力でそのロープを引くことで上下に移動させる仕組みであり、重い荷物や建築資材の運搬に利用されていました。
この装置がエレベーターの起源とされており、著名な物理学者アルキメデスによって考案されたと伝えられています。
動力の登場によるエレベーターの進化
そして二千年以上が経ち、ようやく人力以外の動力が導入されることになります。
1835年、蒸気機関を動力源とするエレベーターが開発されました。
しかし、エレベーターを昇降させるロープが切れてしまうと、落下する危険がありました。
1852年、エリシャ・グレーブス・オーチスが、落下防止装置を発明します。
そして1854年、ニューヨークで開催されたクリスタル・パレス博覧会で、落下防止装置の安全性を実証するため、実演を交えて披露しました。
この発明と実演により、安全性が広く認知され、人の輸送を可能にするエレベーターの普及が始まります。
現代のエレベーターの基礎
蒸気機関が動力源のエレベーターは、冬に水が凍ると稼働に支障があり、さらに昇降速度も遅いため、多くの問題がありました。
その後、電力を動力源とするエレベーターが開発され、安定した電力供給の普及とともに、電動式エレベーターが次第に主流となっていきました。
さらに、釣り合いおもりを用いた駆動システムが考案され、これにより昇降速度も大幅に向上しました。
電動駆動システムと釣り合いおもりを組み合わせた構造が、現代のエレベーターの基礎になっています。
このように、エレベーターの歴史は数千年にわたり、人類の労働を軽減し、生活や産業の利便性を高める重要な技術として進化を遂げてきたといえます。
現在の高層ビルや巨大なショッピングモールなどで活躍するエレベーターの基礎には、こうした古代の知恵と工夫が深く根ざしているのです。