お役立ち情報
ロープ式エレベーターの構造~機械室ありタイプ~
制御盤とは
制御盤とは、さまざまな機器に電力を供給し、安全性や各種機能を制御する装置であり、エレベーターの頭脳にあたる部分です。
エレベーターが呼び出し階を検知して走行を始めたり、到着階を認識して自動的にドアを開ける動作は、制御盤から送られる信号によって制御されています。
制御盤はさまざまな電子部品で構成されていますが、これらの部品が経年劣化や故障によって正常に機能しなくなると、エレベーターの運行に重大な支障をきたすおそれがあります。
エレベーターの動作を司る重要な制御盤が、どのようにしてエレベーターの動きを制御し、安全な運行を支えているのか。
その仕組みや役割について、より深く理解を深めていきましょう。
制御盤が果たす具体的な役割
制御盤が送受信する信号の制御内容には、主に以下のようなものがあります。
かごの昇降に関連する制御
各階の乗場操作盤やかご内の操作盤から送信される信号を制御盤が受信し、これによりかごの昇降が制御されます。
また、制御盤はかごの昇降速度を調整し、停止位置の制御をすることで、目的階へ停止させます。
停止位置の制御では、目的階へ昇降中に呼び出し信号を受信した際、最適な順序で停止するよう計算し、効率的に移動できるよう調整しています。
ドアへの制御
指定された階に到着し、安全に停止した後、自動的にドアが開くのは、制御盤から信号が送られているためです。
また、車いす用操作盤による操作を検知することで、ドアの開閉速度を適切に調整しています。
安全管理
制御盤の役割には、積載量を超えた過負荷の検出に加え、地震発生時の検知およびそれに伴う緊急停止の判断も含まれます。
制御盤の故障によって引き起こされるエレベーターのトラブルとは何か
制御盤はさまざまな電子部品で構成されているため、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠です。
部品の劣化や故障に気付かずに制御盤が正常に作動しない場合、エレベーターの急停止やドアの開閉異常、さらには運行速度の不安定化といったトラブルが生じる可能性があります。
定期的な点検と適切なメンテナンスを実施することで、劣化した部品を早期に発見・交換し、制御盤の安定した機能を維持することが重要です。
制御盤が正常に機能することで、乗客の利便性が向上するとともに、エレベーターの負荷も効果的に分散され、快適かつ安全に利用することができるのです。