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油圧式エレベーターの構造
~油圧パワーユニットを構成する装置~

一般的に、電動ポンプによって作動油を圧送する装置を「油圧パワーユニット」、油圧を利用してかごを昇降させる装置を「油圧ジャッキ」と呼びます。
油圧パワーユニットは、油圧エレベーターの心臓部を成す重要な装置です。油圧ジャッキへ油を圧送するための装置が複数設置されています。
今回の記事では、油圧パワーユニットを構成する各種機器について詳しく解説します。

油圧パワーユニットの構成

電動機
電動機のエネルギーを利用して、タンク内の油に圧力をかけます。
エレベーターの積載、定格速度の条件により、電動機容量を決定します。

バルブ
水道の蛇口のような機能を備えており、パワーユニットから送り出す油と、油圧ジャッキからパワーユニットへ戻す油の流量を制御しています。
かごの昇降と乗り心地や安全性を制御する役割があります。

高圧ゴムホース
高圧ゴムホースは内外ともにゴム素材で出来ています。

圧力配管
作動油が流れるこの配管は、パワーユニットから昇降路内に設置された油圧ジャッキへと繋がっています。

オイルクーラー
油圧ジャッキからパワーユニットへ戻る高温の油を、適正な温度まで効率的に冷却する機能を備えています。

オイルヒーター
冬の低温対策として、オイルヒーターを取り付けることも可能です。

作動油の温度が流量制御に影響するため、電力消費の増加に直結します。
油圧式エレベーターにおいては、作動油を適切に管理することも重要なポイントです。
次回は、作動油の種類と、その作動油が機械に及ぼす影響について詳しく解説いたします。