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エレベーター部品の解説【昇降路関連】
前編

エレベーターの昇降路内には、安全かつスムーズにかごを昇降させるためにさまざまな装置や部品が設置されています。
今回はこの昇降路内の設備に焦点を当て、設置されている装置や部品について前編・後編の二部構成でお届けいたします。本記事はその前編となります。

昇降路の主な部品をご紹介

ガイドレール
かご、または、カウンターウエイトが昇降する際の案内軌道となる鋼製のレールです。
昇降路の壁面に垂直に設置されます。
案内軌道となるだけでなく、緊急停止時に安全装置(非常止め装置)が作動する際のレール面としても機能します。

レールブラケット
ガイドレールを昇降路の構造体(壁や梁)に固定するための金具です。
レールブラケットを取り付けることで、壁面から一定の距離を確保し、レールを安定して支持することが可能です。
また、ブラケットを介してレールにかかる荷重や振動を構造体に効果的に伝達できるため、レールの変形やそれに起因する事故を防ぐ効果が期待できます。

ガイドシュー
かごやカウンターウエイトがガイドレールに沿って走行するよう設置されています。
スライディングガイドシューとローラーガイドシューがあります。

スライディングガイドシューは、コの字型をしたガイドシューで、レールの上を滑らせて動かすタイプです。滑りを良くするためにレールに潤滑油を塗ります。価格が安いメリットがあります。

ローラーガイドシューは、レールの上をローラーで動かすタイプのガイドシューです。ローラーが振動を効果的に吸収するため、騒音の発生を大幅に抑制します。特に高層の建物などで多く採用されています。

ここまでを前編とさせていただき、続いて後編へと進んでまいります。