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エレベーターのリニューアル工事とは
2025年7月23日
エレベーターのリニューアル工事とは、古くなった部品や装置を新しいものに交換する工事のことです。
エレベーターの故障や騒音、ドアの動作不良や異音といった不具合を減らすことで、安全性と快適性の向上を図ります。
経年により起こりうる問題
・部品の供給停止により劣化部品の交換が困難となり、劣化部品を使い続けることで、故障が頻発する。
・巻上機や油圧パワーユニット、制御盤といった主要装置を構成する部品に不具合が生じ、これまでの性能を維持できなくなる。
一般的に、エレベーター設置から20年から25年が経過すると、このような問題が発生し始めるとされています。
これは、多くの部品が経年によって劣化や摩耗を起こし、設計時の機械的強度や耐久性が低下していくためです。
さらに、古くなった装置は性能を維持しようとする過程で、消費エネルギーが増加する傾向があります。
例えば巻上機の場合、摩耗した部品がスムーズに動かないことで、モーターに過度な負荷がかかります。その結果、電力消費が増大し、運用コストの負担が重くなってしまいます。
リニューアル工事の必要性
エレベーターは定期的なメンテナンスや部品交換だけでは、経年劣化に起因する問題を根本的に解決することは難しく、無期限に使用し続けることはできません。
これは、エレベーターの種類(ロープ式や油圧式)を問わず共通しており、いずれリニューアル工事の検討が必要となる時期が必ず訪れます。
リニューアル工事では、古くなった主要な装置を最新技術を搭載した装置に更新することで、安全性と快適性の向上、省エネ強化による運用コストの低減など、多くのメリットが得られます。
エレベーターの性能が、利用者の安全や快適性、さらには建物全体の価値に影響を与えることを理解し、エレベーターの管理と更新に適切な投資と計画を行うことが重要です。