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音声合成装置によるエレベーターの音声案内について
2025年8月29日
今回は、エレベーターの音声案内について詳しく解説いたします。
エレベーターには、乗降時に利用者と直接対面して案内やサポートを行う係員は、基本的に配置されていません。
そのため、特に不特定多数の方が利用するエレベーターでは、階数の案内や注意喚起を行う音声案内システムが導入されています。
音声案内の基本的な仕組み
エレベーターの音声案内は、制御盤と音声合成装置が連動して動作する仕組みです。
音声合成装置には、あらかじめ複数の状況別音声データが登録されており、制御盤から送られる信号に基づいて、かご内のスピーカーから適切な音声データを再生します。
代表的な音声案内
階数案内
昇降路内に設置されている着床センサーによって停止階数を認識し、階数案内の音声データを再生します。
戸閉時の注意喚起
ドア制御装置の動作に基づき、適切なタイミングで状況に応じた音声データを再生します。
停電や地震発生時の注意喚起や避難誘導
停電時自動着床装置または地震感知器の動作に基づき、適切なタイミングで状況に応じた音声データを再生します。
これらの音声案内は、利用者にとってより使いやすい環境を提供するための工夫のひとつであり、特に視覚障がい者にとっては欠かせない機能となっています。
病院や福祉施設などでは、階数案内や戸閉時の注意喚起を流す設定で活用されることが多い一方、マンションやオフィスビルでは、停電や地震発生時の注意喚起や避難誘導を目的としたアナウンスに限定して使用されています。
マンションやオフィスビルに設置されるエレベーターにおいては、日本人以外の利用者にも配慮し、弊社が施工する際には20ヶ国語に対応した音声合成装置を導入しております。